大学職員に転職したいと思ったとき、倍率は非常に気になる要素だと思います。
- 早慶やMARCHなど有名私立大学が年収が高いし、そういう大学で働きたいから倍率が気になる
- 今の仕事がブラックすぎるので、そこそこの規模の大学職員なら楽だと思うから、なるべく倍率が低い狙い目の大学を探したい
大学職員の転職において、倍率を考えながら試験対策をしていくことは非常に大切です。
ただ、実際に大学職員の選考を受けていったり、転職相談を受けていくなかで、大学職員の転職における倍率は想像より低いから、早めに対策して狙い目にサクッと転職していくほうがコスパが良いことが分かってきました。
2022年の1月時点でも、既に法政大学や青山学院大学、大東文化大学、京都先端科学大学で面接が実施されていますが、コロナ禍でのグループ面接も多く実行されており、これだと画面越しにしか情報が伝わらないので、対面以上に「言葉」が重要となり、大学職員の倍率を考えるうえでは、実はちゃんと対策できた人は得する選考となっていることに気づいたほうが良いです。
大学職員の転職動機なんて、「ノルマも無くて楽そうだし、年収が高くて休みも多い」というホンネをみんな持っているなかで、高い倍率なのに、曖昧な「学生支援がしたい」とか、「ワークライフバランスの良い職場で働きたい」レベルの志望動機を話してきますので、実はちゃんと対策できた人からすると、大学職員の転職倍率は低いということを、この記事でお知らせしたいです。
大学職員の倍率は実は低いことを知ると対策で失敗しない
大学職員の倍率が高いから転職する前に既に気が引けてる人も多くいますが、実はそれ損してます・・・。
大学職員の見た目の倍率は高そうに見えますが、実際に志望動機を書いて面接に望んでみると、「他人の志望動機ってこんなレベル低かったんだ」と思えるので、ちゃんと対策したら受かりやすいと言ってる意味を分かって頂けると思います。
特に、大学職員に転職できない人、倍率が高いから受かる気がしないという人は「大学職員という仕事を理解し、自分の現職の能力と大学職員の仕事を結びつける」作業がまずできていない方が多いです。
特に、大学職員の仕事を知るという観点では、志望動機の考え方や、私学事業団が発行している機関紙「大学時報」が、事務職員がどうやって教員と働いていくか、コロナ禍ではどんな仕事が大学職員にあったのかという点を解説しており、勉強になります。
年収が高い早慶やMARCHを受けている層でも、具体的に大学職員に合格できるエントリーシートを書けている人は20%もいない印象なので、倍率は100倍以上とも言われますが、実はそうでもない、むしろ同じクラスの民間企業に転職するほうが大変という印象を持っています。
大学職員の倍率が高そうだから気後れしちゃうという人も、実は受けている層はほとんどが本気で対策できていない層で、具体的に合格レベルの対策ができている人たちは20%もいないということを知ると、勇気が出てくると思います。
大学職員への転職倍率を下げるコツを、このブログでは書いていっていますので、具体性のあるエントリーシートや志望動機に悩んでいたら、ぜひブックマークしてみてください。
大学職員の倍率が中途採用で高いと思わなくても大丈夫な理由
大学職員の倍率は実は高くない!ということをお伝えしていっている記事ですが、中途採用の志望動機は私も含めて「大学職員は楽そうだし、年収が高いから転職したい」なのは間違いありません。
そして、面接をする大学職員も、その考えで転職してきた人も多いですから、一応は高等教育機関としての将来なんて話しますが、本心はそうでもありません。
そのように、大学職員の面接官でも人間味があるというところを理解しながら、大学職員の倍率が高いからといって気後れしないでOKというマインドセットが大切です。
そして、自分の仕事が大学職員とは直接関係がないからエントリーシートや志望動機を書くのが辛いというときでも、大学職員の倍率は実は高くないということを心に留め、「●●力・●●力・●●力が鍛えられた」というように、まずはどんな能力が付いたか考える方がいいです。
大学職員の転職において、大学職員と似通った業務をしてきた経験を持つ人は、ほとんど存在しません。
大学職員の倍率も未経験の人が95%ぐらいを占めていますので、みんなフラットなスタートです。
そのなかで、倍率を下げれる手段があるとすれば、「自分の仕事(能力)は、大学職員のどんな仕事と共通点があるんか?」そしてその共通点は、仕事内容ではなく必要な能力(調整力であれば、研究支援系のコーディネーター的部署で活かせそう)で考えると、かなり汎用性のある大学職員の志望動機が考えれますから、オススメです。
大学職員の倍率ランキングを公式HPから並べてみた
大学職員の倍率は見た目上高いですが、対策をちゃんとできれば、実質倍率はかなり低いです。
実際、大学職員の面接を受けていくと分かりますが、多くの志望者は「大学職員になりたいのは楽で年収が高そうだから」というのを隠し切れていません。
大学職員の高い倍率の試験において、
- 「学生の支援がしたい(=その具体例はみんな就活支援で埋もれる)」、「母校でお世話になったから」、「ワークライフバランスを重視して仕事したい(=実は多くの大学職員は仕事を楽だと思ってないからやめとけ?!)」
このような志望動機の人は軒並み、高い倍率の前に敗退していっています。
ただ、実際に大学職員という仕事を具体的に理解し、自分の業務で得た能力と大学職員という仕事で必要な能力を結び付けられた人はどんどん合格していっていますから、このような考え方での自己分析が必要です。
そうすると、大学職員の高い倍率をくぐり抜けられるのですが、実際、他大学はどのような大学職員の倍率なのでしょうか?
関西大学職員の新卒採用倍率がゼロ倍だった年度は…?
関西大学の採用倍率は公式HPにて公開されています。
これは、新卒採用の際の倍率なのですが、他大学出身者の倍率を見ていくと、最大で303倍と超絶インフレしています。
ただ、2017年は他大学の採用者数が0名でしたから、基本的に新卒では自大学出身者しか取らないのが基本だと思っておいたほうがいいです。
年度 | 応募者総数(他大学卒出身者数) | 関西大学出身の合格者数 | 他大学出身の合格者数 | 他大学出身の倍率 |
2021 | 436人(256人) | 15人 | 4人 | 64倍 |
2020 | 535人(303人) | 16人 | 1人 | 303倍 |
2019 | 625人(347人) | 14人 | 2人 | 174倍 |
2018 | 776人(435人) | 15人 | 3人 | 145倍 |
採用HPには、一応、
関西大学の卒業生が優先的に採用されるのでしょうか?
https://www.kansai-u.ac.jp/saiyo/shinsotsu_faq.html
本学出身者、他大学出身者の区別なく選考いたします。
ただし、自己PR、大学業界を志望する理由、本学を志望する理由等について、明確にしたうえでご応募いただきたいと思います。
と書かれておりますが、まあ結果は一目瞭然ですね。
採用されるのでしょうか?という問いに、区別なく選考しますって答えて、そもそも正面から答えてないような気もしますが、どこの大学も新卒採用の倍率はこんな感じです。
関西大学職員の中途採用倍率は最大で189倍!
関西大学の場合、中途採用の倍率も公開してくれています。
データは大学職員が本格的に人気になる前ですが、その時点でもこれだけの人気が大学職員にあったということを考えると驚きです。
確かに、このクラスの私立大学になれば、年功序列で誰でも年功1,000万円に到達しますから、大学職員の年収ランキングでは上位常連、ボーナスも6ヶ月以上が当たり前で、新卒1年目からボーナス100万円以上という世界です。
年度 | 応募者総数 | 関西大学出身者数 | 他大学出身者数 | 内定者数(関西大学出身者数) | 倍率 |
2007 | 249名 | 79名 | 170名 | 7名(2) | 36倍 |
2008 | 406名 | 141名 | 265名 | 8名(5) | 51倍 |
2009 | 291名 | 108名 | 183名 | 14名(7) | 21倍 |
2010 | 362名 | 103名 | 259名 | 10名(4) | 36倍 |
2011 | 568名 | 173名 | 395名 | 3名(2) | 189倍 |
2011年を最後に関西大学職員の中途採用倍率は公開されていないのですが、最近だと明らかに大学職員が人気なので、倍率は200倍を超えていても不思議ではありません。
その高い倍率の前に諦めるのではなく、むしろそのなかでも勝負になれる志望動機を書けている人は20%いないと思い、ご自身の強みや大学職員という仕事について分析していく作業が、内定するかどうかの分かれ道になってきます。
国公立大学の合格倍率は独自試験と統一試験で違う?
国公立大学の場合、独自試験を実施していますが、その結果も公開してくれています。特に、国公立大学は私立大学以上に税金が投入されていることから、情報公開に積極的であり、採用に関する実績も公開していますから、リサーチしてみるとオススメです。
例えば、神戸市外国語大学の中途採用の場合は、以下の情報がパンフレットに公開されていました。
年度 | 応募者数 | 合格者数 | 倍率 |
2016 | 163名 | 0名 | 163倍 |
2015 | 229名 | 1名 | 229倍 |
2014 | 154名 | 2名 | 67倍 |
採用数ゼロってなに?という感じですが、独自試験だと国公立大学でも高くなる場合が多いため、志望動機やエントリーシートで差別化していくことが重要です。
国立大学職員職員の難易度ランキングを信じたら失敗する
国立大学職員を目指す人も、倍率は確かに気になります。
むしろ、国立大学職員の場合、統一試験と独自試験が設定されていますから、中途採用で転職確率を上げたい場合、ペーパーテストがそれほど重要視されない独自試験を目指して対策することがオススメです。
統一試験だと、どうしても最初にペーパーテストが課されますから、公務員系の試験勉強が必要となり在職中から大学職員を目指すという負担が大きくなってしまいます。
レベル感としては、公務員>国立大学職員の難易度ですが、最近の転職先として「楽な仕事」を希望する人が増えていることから、どちらも激戦傾向。
そのなかで、仕事を辞めて公務員試験に挑戦したらいいですか?という退路絶ちで挑もうとする人もいますが、大学受験と公務員試験を同列に考えている人が多く、大学受験の場合は受からなくても逃げ道は格下の大学などとありますが、公務員試験の場合は受からない人は何年受けても受からないので、無職期間が長くなるだけというリスクがあります。
なので、大学職員の転職においても、難易度をランキング形式にすると、やはり1位は仕事を辞めて大学職員を目指すことであり、この行為は自分から大学職員になりにくくして難易度ランキングのトップを走っているという行為であることを知って下さい。
冷静に考えて、自分が仮に大学職員として、「大学職員になりたいから仕事辞めて勉強してました」って人、採用したいです?それよりは、働きながら大学職員受けてますのほうが1,000倍ぐらい印象良いので注意が必要です。
大学職員という仕事が人気な現在、国立大学職員であっても、転職難易度的にはランキング上位の人気になっていますが、国立大学職員での転職は独自試験を受けるのであれば、大学側もペーパーテストでは測れない人材を採用しようという意思がありますので、きちんと対策をしたら十分にチャンスがあると言えます。